vol.12じゃがいも

これぞ、畑ごはん!
「コロッケ」パーティーで盛り上がる

自分が作ったお野菜を、自分で収穫して、その場でお料理をする。そして、お日様の下で、みんなでわいわい語らいながら味わう。これこそ「畑ごはん」の醍醐味です。その中でも一番楽しいのが、実は冬場の畑ごはんです。想像してみてください。たき火をしながら、その周りに座って、暖かい野菜スープをすすりながら、作りたてでアツアツのお料理をいただくなんて、これ以上の贅沢はないですよね。
今回は、そんなときに盛り上がること間違いなしのレシピをご紹介しましょう。それは、じゃがいものコロッケ3種類! 大人も子どもも大好きな畑ごはんの代表格です。お庭に集まってパーティーをするときにもピッタリのコロッケ。ぜひお試しください。

収穫物~今日の収穫物~
じゃがいも

~今日のレシピ~
ひき肉と玉ねぎの”Theコロッケ”
すき焼き風”和”コロッケ
“かに&じゃが”クリームコロッケ

レシピ1:ひき肉と玉ねぎの”Theコロッケ”

「ひき肉コロッケ」はみんなの大好物。コロッケの中のコロッケ、”The コロッケ”とも言うべきお料理です。いわゆるお肉屋さんのコロッケですが、これを手作りしてみませんか?
ポイントは、わが家ならではの”ふんわりサクッ”を目指した柔らかめの生地。自分で育てたじゃがいもを使えば、手作り感も美味しさも倍増すること間違いなしです。たっぷり作って楽しみましょう。

<材 料>(材料は3~4人分です)
じゃがいも・・・大4個
豚ひき肉・・・150g
玉ねぎ・・・中1/2個
バター・・・大さじ1
牛乳、塩、こしょう・・・適宜
小麦粉、とき卵、パン粉・・・適宜
揚げ油・・・適宜

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<つくり方>
1.玉ねぎをみじん切りにして、バター大さじ1をフライパンに落として炒めます。
オリーブオイルを使ってもいいのですが、「じゃがバター」の美味しさでもわかるように、じゃがいもとバターの相性はバツグンですから、ここはバターを使います。
2.豚ひき肉を加え、塩、こしょうで味を調えます。
3.じゃがいもは皮を剥き、芽を取ってから茹でやすい大きさに切って竹串が通るまで茹でます。
4.じゃがいもが茹で上がったら、ポテトマッシャーでつぶしてマッシュポテトを作ります。
5.マッシュポテトに②を加えて混ぜ、好みのなめらかさになるよう、牛乳を少しずつ加えます。
6.直径4㎝くらいのボール型に丸め、小麦粉→とき卵→パン粉の順に衣を付け、160~180℃の油で揚げます。
7.きつね色になったら出来上がりです。

レシピ2 :すき焼き風”和”コロッケ

ある日、すき焼きの残りの具をベースにポテトサラダを作ってみたら、なんて美味!!
そのポテサラをフライにしてみたら、これまた美味しい和風コロッケが完成しました。この経験を参考にして出来上がったのが今回のレシピです。いちから作ると具を煮込むのに少々時間と手間がかかりますが、それだけの価値があります。すき焼きをした翌日ならもっと簡単。余った具を使って和風コロッケメニューに変身させてみませんか?
ソースは付けずにそのままお召し上がりいただける一品です。ご飯のおかずにも、ビールのおつまみにもなりますよ。

<材 料>(材料は3~4人分です)
じゃがいも・・・大4個(レシピ1同様、マッシュポテトにします)
干しいたけ・・・5枚
砂糖・・・​小さじ1
玉ねぎ・・・​大1/2個
厚あげ​・・・1丁
すき焼きのたれ​・・・50cc
水​・・・50cc
小麦粉、とき卵、パン粉・・・適宜
揚げ油・・・適宜

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<つくり方>

  1. 干しいたけはぬるま湯でもどしておきます。ぬるま湯は干しいたけが浸かるくらい。砂糖小さじ1加えておくとふっくらともどります。
  2. 玉ねぎはくし切り、厚あげはひと口大のサイズに切ります。
  3. 干しいたけと玉ねぎを、しいたけのもどし汁でもどし汁がなくなるまで煮ます。
  4. 厚あげを加え、すき焼きのたれ50cc、水50ccを加え、さらに汁がなくなるまで煮ます。
  5. 冷めたら、みじん切りにします。
  6. マッシュポテトに(5)を加えて混ぜ、好みの味となめらかさになるよう、すき焼きのたれ(分量外)で調整します
  7. レシピ1同様に丸めて衣をつけたら、油で揚げて出来上がりです。

レシピ3 :”かに&じゃが”クリームコロッケ

洋食レストランの「かにクリームクロケット」をご家庭の味にするには……。と考えて、マッシュポテトとホワイトソースを合体させてみたのがこのレシピ。マッシュポテトを加えることで、まとまりやすくなる上に、クリーミーでやさしい味のコロッケの完成です。今回はタルタルソースを添えてみました。ここだけの話ですが、男性はなぜか皆さんタルタル好き(笑)。
ぜひ、ひと手間かけて、手作りしてみませんか? この季節、牡蠣フライにもぴったりです。

<材 料>(材料は3~4人分です)
じゃがいも・・・大4個(レシピ1同様、マッシュポテトにします)
かに缶・・・1缶
玉ねぎ・・・中1/2個
バター・・・大さじ1
小麦粉・・・大さじ3
お湯・・・50cc
牛乳・・・150cc
コンソメ・・・1つ(スティックなら1袋)
塩、こしょう・・・適宜
小麦粉、とき卵、パン粉・・・適宜
揚げ油・・・適宜

<つくり方>

  1. 玉ねぎをみじん切りにしてバター大さじ1と一緒にフライパンを加熱します。
  2. バターが溶けたら、小麦粉大さじ3を加え、全体に混ざったらお湯50ccを加え、すかさず泡立て器でかき混ぜます。
  3. 牛乳150ccとコンソメ1袋、かに缶を汁ごと加えます。
  4. 煮立ったらとろみがつくまでかき混ぜながら加熱して、その後ボウルやバットに移して冷やしておきます。
  5. マッシュポテトに(4)を加えて混ぜ、まとまりやすい固さになるよう、必要に応じて冷蔵庫で冷やします。
  6. レシピ1同様に衣をつけたら油で揚げて出来上がりです。

おまけレシピ:タルタルソース

<材 料>
玉ねぎ・・・小1/2個
ピクルス・・・2~3本
ゆで卵・・・2個
マヨネーズ・・・大さじ3~4
粒マスタード・・・大さじ1

<つくり方>

  1. 玉ねぎは細かめのみじん切りにした後、水にさらして辛みを抜いておきます。
  2. ピクルスも細かめのみじん切りにします。
  3. ゆで卵はフォークを使ってつぶしておきます。
    (この方法だと、まな板の上でみじん切りにするよりも素早くラクにカットできます)
  4. (1)~(3)をボウルに入れ、マヨネーズ、粒マスタードを加えて混ぜたら出来上がりです。

手塩にかけたお野菜で、畑ごはんをもっと楽しく

今年も本格的な冬将軍の季節がやって来ました。旧暦でも12月7日が「大雪」(たいせつ)、12月21日が「冬至」ですから、まさしく冬本番ですね。ここからしばらくは、畑作業は雪や霜対策ということになります。白菜や大根などの冬野菜たちも、ナスやトマトなどの夏野菜に比べれば寒さには強いのですが、さすがに雪や霜で凍りついてしまえばダメになってしまいます。
今年は、11月の積雪を予測できず、じゃがいもの葉がほぼすべて傷んでしまいました。掘り起こしてみたところなんとかお芋たちは無事でしたが、まさに危機一髪の状態でした。やはり先行きの天気を読んで備えておかなくては、とふか~く反省しました。やはり野菜づくりはお天道様次第ですね。
さて、今回は「畑ごはん」の最終回です。これまで、私の拙い連載を読んでくださった皆さま、ありがとうございました。この連載がきっかけで野菜づくりにトライする人が増えればとてもうれしいです。皆様がご自身のお庭や菜園でお野菜を育てて、これまでとはひと味違うご自分だけのひと皿を作れますように。

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