vol.10かぼちゃ

かぼちゃの”秋昧”レシピでハロウィン!

「天高く馬肥ゆる秋」――10月になると、つい、こうつぶやいてしまいます。空が高く青く晴れ渡ることも多くてとても気持ちのいい季節。畑にもトンボが飛んで来て、秋の深まりを告げているようです。
そんな10月の行事と言えば、今ではハロウィンを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。10月31日の夜に、思い思いの仮装をして街中に繰り出す若者たちの一大イベントという感じになっていますが、もともとは古代ケルト人の秋の祭りから始まったと言われているそうです。それが、キリスト教の「万聖節」の前夜を祝う祭になったとか……。
ハロウィンに付きものなのが「ジャック・オー・ランタン」という、かぼちゃをくり抜いて作った魔除けの提灯です。日本でも10月は今やかぼちゃの季節。町のあちらこちらで、かぼちゃのお菓子が目に付くようになってきました。
ということで、今月は、かぼちゃを使ったレシピをご紹介しましょう。かぼちゃは収穫してすぐに食べずに”追熟”といって、しばらく置いておくと甘みが強くなります。8月の終わりに収穫したものは10月になるとちょうど食べ頃。甘くてほくほくして、いろいろなシーンで活躍してくれるとても便利な”実もの”野菜ですね。しかも、体内でビタミンAに変わってくれるβカロテンがたっぷり含まれているので、美肌や目にもいいそうです。美味しくて身体にもいい、かぼちゃづくしのハロウィン・パーティーなんて、なんだか素敵じゃありませんか?

収穫物~今日の収穫物~
かぼちゃ

~今日のレシピ(材料はすべて3~4人分です)~
かぼちゃの”ころころ”コロッケ
かぼちゃと鮭としめじの”秋味”パスタ
スイート”×2″パンプキン

レシピ1 :かぼちゃの”ころころ”コロッケ

まん丸でかわいいかぼちゃのコロッケは、やさしい甘さとサクサクの衣が絶妙のハーモニーを奏でてくれます。コンソメを入れて茹でたかぼちゃの餡には下味がついているので、そのまま何もかけずにサクッと召し上がってくださいね。ハロウィン・パーティー向けに、ちょっと楽しい細工をした楊枝を添えれば、大人も子どももついつい手が伸びてしまう一品になります。

<材 料>
かぼちゃ(正味)・・・500g
玉ねぎ・・・大玉1/2個
コンソメ・・・1つ(スティックなら1袋)
塩、胡椒・・・適宜
牛乳、バター・・・適宜
衣=小麦粉、卵、パン粉・・・適宜
揚げ油・・・適宜

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<つくり方>
1.かぼちゃは種とワタを取って皮を削ぎます。この時、1/3くらい皮を残しておくと、コロッケを割った時に緑色が見えてキレイに仕上がります。
 ※かぼちゃの重さはこの状態で500gです。
2.お鍋にかぼちゃを入れ、ひたひたにかぶるくらいに水を注ぎ、コンソメを1つ入れたら茹でます。
3.蓋をしないで水分がなくなるまで茹でたら、かぼちゃをマッシャーで潰します。
4.玉ねぎはみじん切りにしてバターで炒めておきます。
5.かぼちゃと玉ねぎを合わせ、塩、胡椒で味を調えます。
6.粗熱が取れたら、直径4センチくらいのまん丸に丸めてコロッケの餡の部分を作ります。
 ※この時、かぼちゃの水分によって、お好みの柔らかさに牛乳を足して調整しましょう。
7.かぼちゃの餡に小麦粉、とき卵、パン粉の順に衣をつけ、180℃の脂できつね色になるまで揚げて出来がり。

レシピ2 :かぼちゃと鮭としめじの”秋味”パスタ

今回は、もう一品、かぼちゃを使ったお手軽パスタを紹介しましょう。その名も「かぼちゃと鮭としめじの”秋味”パスタ」です。鮭は秋を代表する食材なので本当なら生のものを使いたいところですが、ここはササッとできること優先で鮭缶を使ってしまいましょう。缶詰の鮭とはいえ侮ることなかれ。缶詰は旬の美味しさと栄養をそのまま閉じ込めているのでけっこう美味しいんです。かぼちゃの甘みと鮭の濃厚な旨みが絡み合って、とても美味しい一品ができます。

<材 料>
パスタ・・・300g
かぼちゃ・・・​400g
鮭缶・・・​180gのもの1缶
しめじ・・・​2パック
クリームチーズ​・・・100g
オリーブオイル・・・​大さじ3
塩・・・適宜
牛乳・・・適宜
黒胡椒・・・適宜
パルメザンチーズ・・・​適宜

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<つくり方>

  1. かぼちゃは種とワタを取って皮を削ぎます。厚さ1.5センチくらいになるように切り分けて、レンジで5分(600W)、温めておきます。
    ※かぼちゃの重さはこの状態で200gです。
  2. しめじは、いしづきを落として、適度な大きさにほぐし分けておきます。
  3. <1>、<2>が終わったらお湯を沸かし、パスタを茹で始めます。
  4. パスタを茹でている間に、フライパンにオリーブオイル大さじ2を入れ熱してからしめじを入れて、塩をひとつまみ入れて炒めます。
  5. ここにクリームチーズを切ったものを入れます。チーズが焦げないように牛乳を適量入れながら炒めます。
  6. ソース状になったところに、鮭缶の中身を粗くほぐしながら入れて熱します。さらにレンジで温めたかぼちゃを加えてソースに絡めます。塩と黒胡椒で味を調えます。
  7. 最後に茹で上がったパスタを入れて、軽く和えます。ゆで汁でからみ具合を調整。お皿に盛ったら、パルメザンチーズをたっぷりふって出来上がりです。

おまけレシピ:かぼちゃと鮭としめじのスパニッシュ風オムレツ

今回ご紹介したパスタソースでスパニッシュ風オムレツもできます。卵を溶いてパルメザンチーズを足したら、パスタソースと混ぜてから焼くだけ。とても簡単なので、パスタソースが余ったら、ぜひ試してみてくださいね。

<材 料・4人分>
かぼちゃ・・・100g
鮭缶・・・90gのもの1/2缶
しめじ・・・1/2パック
卵・・・3個
クリームチーズ・・・25g
オリーブオイル・・・大さじ1
塩・・・適宜
牛乳・・・適宜
黒胡椒・・・適宜
パルメザンチーズ・・・適宜

レシピ3:スイート”×2″パンプキン

ハロウィン・パーティーのデザートには、スイートポテトならぬ、スイートパンプキンを作ってみませんか?
美味しいかぼちゃに遭遇すると、さつまいもにも負けない甘い甘い、スイート“×2”パンプキンができますよ。
今回は畑へ雑草取りのお手伝いに来てくださった、元パティシェの“ゆきちゃん”オリジナルのレシピをご紹介しましょう。さすが元パティシェ。簡単にできて、とびきり美味しいかぼちゃのスイーツを考えてくれました。

<材 料>
かぼちゃ(正味)・・・400g
バター(有塩)・・・30g
てんさい糖(普通のお砂糖でも可)・・・40g
牛乳・・・適宜
卵黄(つや出し用)・・・1個分

<つくり方>

  1. かぼちゃは種とワタを取って皮を削ぎます。※かぼちゃの重さはこの状態で400gです。
  2. かぼちゃは、すっと竹串が通るまで茹でます。
  3. 茹でたかぼちゃを裏ごしします。
    ※写真のように目が細かいザルをボウルの上に重ね、へらやすりこぎ棒で潰しながら漉すと、ラクに裏漉しできます。
  4. かぼちゃがまだ熱いうちにバターとてんさい糖を加えて混ぜます。
  5. かぼちゃの水分によってお好みの滑らかさになるまで牛乳を加えます。
  6. カップに入れて表面につや出し用の卵黄を塗ります。
  7. オーブントースターで焼き色を付けて(焦げ目がつくまで)出来上がりです。

畑の秋も深まってきました

今、畑ではダイコン、白菜、カブなどなど、冬の野菜たちの準備を急いでいます。今年の9月の長雨でかなり遅れ気味なので少し焦り気味です(笑)。これらの野菜はスーパーに行けばいつでも手に入りますが、やはり寒いときがいちばん美味しいと感じます。自分で野菜を作るようになってからは、特にその感覚が強くなってきました。旬のものを旬の時に食べながら季節の移り変わりを味わえたら素敵だと思っています。
さて、そんな冬野菜たちですが、ダイコン、白菜、カブ、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、小松菜、チンゲン菜など……、主役級はなんとぜーんぶアブラナ科。菜の花と同じ種類の野菜なんです。その証拠に春の菜の花の時期になれば、黄色や白のきれいな花を咲かせてくれます。
美味しくて、きれいなんて、いいことづくしのように思えますが、いいことばかりじゃありません。このアブラナ科、虫たちの大好物でもあります。もし菜園にちょうちょが飛んできたら要注意です。いつ何時卵を産みつけられるかわかりません。こういう虫たちを寄せ付けないように、不織布や防虫ネットでしっかり覆うことをオススメします。どちらも手頃な大きさのものが100円ショップでも簡単に手に入ります。ベランダやお庭で種を蒔いたり、苗を植えたりしたときにはぜひ覆ってみてください。効果は絶大ですよ。

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