Vol.5 アスパラ&パセリ&ニラ
初夏のアスパラで”爽やか”ランチプレート
5月はとても気持ちのいい季節です。旧暦で見ると、5月5日が立夏(りっか)ですから、暦の上ではすでに夏が訪れているんですね。夏とはいっても、梅雨前ということもあり、畑で作業をしていても爽やか。気温もほどよく、さっと一陣の風が吹いてきたりすると心身ともに洗われるような気がします。
この季節は、苗を畑や菜園に植える季節でもあります。園芸店に足を運ぶと、いろいろな苗が出ています。トマト、茄子、きゅうり、かぼちゃなどなど……。「さあ、何を植えようか」と思うだけでウキウキしてきます。
そんな初夏に旬を迎える野菜といえばアスパラガスです。今月は、アスパラをメインに、春から初夏にかけて美味しいパセリとニラを使った料理をご紹介しましょう。どれも味や香りの強い野菜ですが、組み合わせると絶妙のハーモニーを奏でてくれますよ。
~今日の収穫物~
アスパラガス、パセリ、ニラ
~今日のレシピ(材料はすべて3~4人分です)~
・アスパラとマッシュルームのパセリ香草焼き、美味しいパンを添えて
・ニラ玉スープ
レシピ1 : アスパラとマッシュルームのパセリ香草焼き、美味しいパンを添えて
畑を始めて2年目の今年、アスパラがニョキニョキと顔を出してくれました。アスパラガスは「多年生」(たねんせい)と呼ばれる植物なので、いったん根付くと毎年毎年、芽を出してくれます。雑草を取ってあげればすくすく育つので手間がかからずとっても嬉しい野菜ですね。今回採れたものは、まだ、いわゆる”2年もの”なので、細くてかわいい姿ですが、味はしっかりとアスパラを主張しています。シンプルに「塩茹でしてマヨネーズ」は王道ですが、味が濃いアスパラなので、やはり味の強いパセリと組み合わせて香草パン粉焼きにしてみました。
美味しいお食事パンを添えれば、初夏の”爽やか”ランチプレートになりますよ。今回はカレーパンとチーズパンを添えてみました。
<材 料>
アスパラガス・・・細め8本
マッシュルーム・・・1パック
パン粉、パセリ、粉チーズ、オリーブオイル、バター・・・それぞれ適宜
サイドディッシュとしてカレーパンなどお好きなものを
<つくり方>
- まず、香草パン粉をつくりましょう。パセリをみじん切りにします。
- フライパンにパン粉を入れてぱらっとなるまで炒めたら、みじん切りにしたパセリを加えて、さらに水分が飛ぶまでから煎りします。
- 粉チーズを加えます。粉チーズを入れるとみるみるうちにパン粉がきつね色になっていくので、ちょうどいい色かげんで火を止めます。
※香草パン粉の出来上がりです。容器に移しておきましょう。 - フライパンにオリーブオイルを熱し、アスパラガスとマッシュルームを炒めます。
- 火が通ったら香りづけにバターを少々落とし、そこに< 3 >の香草パン粉と合わせて出来上がりです。
Information:使えます! 香草パン粉
サクサクの食感、そしてチーズの風味が食欲をそそる香草パン粉は、お料理のトッピングとしてかなり使えます。サラダにトッピングしたり、今回、畑ではカレーパンやチーズパンの中に香草パン粉を入れたらサクサクが大好評でした。ドリアやグラタンにも使えます。言うなれば、”西洋ふりかけ”でしょうか。冷蔵庫で一週間くらいはもちますのでぜひお試しください。
レシピ2 : ニラ玉スープ
こちらのニラも2年目です。こうして毎年収穫できる野菜は雑草を取って、液肥をかけてあげるだけで収穫できる畑の強い味方。
「今年もまた育ってくれた」と再会できる歓びもひとしおの嬉しい野菜です。香りが強いニラを使ってお手軽スープをご紹介しましょう。
<材 料>
ニラ(市販なら)・・・半束
たまご・・・2個
コンソメスープ・・・人数分
塩、こしょう・・・適宜
<つくり方>
- コンソメを分量の水で溶かし、コンソメスープを人数分作っておきます。
- ニラは1cm幅くらいに切ります。
- たまごを割りほぐして、そこにニラを加えます。
- コンソメスープが煮立ったところに、< 3 >を少しずつ流してたまごが固まったら出来上がりです。塩、こしょうで味を調えてどうぞ。
おまけレシピ : “パク玉”スープ
Vol.4でパクチーのメニューを紹介しましたが、パクチーは切っても切っても出てきてくれる元気な香草。今月もモリモリと育ってくれています。そんなパクチーをニラの代わりに使ったらどう? ということで、ある日のメニューでは、ニラ玉ならぬ”パク玉”スープを作りました。これがニラ玉に負けず劣らずの美味しさ。パクチーの場合、仕上げにラー油をひとたらしすると、エスニックスープに早がわり。旬のたけのこをみじん切りにして加えると立派なご馳走スープの出来上がりです。
<つくり方>
ニラ玉スープの作り方で、ニラの代わりにパクチーを使います。
苗を買って育ててみませんか
夏野菜の苗もある程度育つと、どんどん畑に植え替えていきます。これを「定植」(ていしょく)と言います。苗は種から育てるととても愛着がわきますが、なかなか芽が出なかったり、発育が悪かったりすることもあって、面倒といえば面倒。そんなときには、苗を買ってみることもおすすめです。
5月はいろいろな苗が、それこそ、”よりどり緑”です。いい苗を選んで、お庭やベランダで育ててみるのも一つの楽しみです。苗選びは簡単です。一見して丈夫そうなものを選べばいいのです。少し詳しく見ると、葉が厚く、茎が太くしっかりしていて、葉と葉の間が短いもの。できるだけ、苗の入れ物であるポットが大きなものを選ぶといいでしょう。畑をやる人の間では「苗半作」(なえはんさく)と言います。”苗がよければ半分は育ったようなもの”という意味です。
いい苗を選んで、ベランダや菜園で美味しい夏野菜をつくってみませんか。