Vol.7 ピーマン&玉ねぎ

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身体に優しい“ピーマンたっぷり”キーマカレー

今年も夏がやって来ました。旧暦では7月7日が「小暑」(しょうしょ)、7月22日が「大暑」(たいしょ)と言います。文字通り“暑い”季節の到来です。陽射しは強く長く、時折の夕立など、なんて過ごしにくい季節なんでしょう……。いえいえ、それは人間の側の見方。植物にとっては逆に天国のような季節です。葉は生い茂り、次々に実が成り、ぐんぐん大きくなっていきます。
もちろん雑草たちにとっても天国ですから、この時期、いちばん大切な仕事は雑草取りです。暑くならない午前中に、野菜周辺の雑草は慎重に、畝の間の雑草は大胆に刈っていきます。実は私のいちばん好きな仕事がこの雑草取り。土の声を聞いている気がして気持ちいいんです。刈った雑草は一カ所に集めて堆肥にするので、畑から生まれたものを畑に返す感じで、ちょっと地球に優しいことをしている気にもなります。
とはいえ、暑さに負けて体調を崩しては元も子もありませんから食事には気をつけたいところ。そこで今月の食材は、ビタミンたっぷりのピーマンが主役です。子どもたちの嫌いな野菜の代表選手ですが、なんとピーマンはビタミンの宝庫。ビタミンCがレモンやトマトよりも多いと言われています。なんとか食べやすくできないものかと考えたのが、今回紹介するピーマンたっぷりカレー。わが家では略して「ピーたっぷカレー」と呼んでいます。ちょっと前に取れた玉葱と合わせて簡単に作れますので、ぜひお試しください。

収穫物
~今日の収穫物~
ピーマン、玉ねぎ

~今日のレシピ(材料はすべて3~4人分です)~
身体に優しい“ピーマンたっぷり”キーマカレー
かぼちゃの冷たいポタージュ

レシピ1 : 身体に優しい“ピーマンたっぷり”キーマカレー

「え~。なっちゃん、ピーマン苦手~」
カレーは好き、パスタも好き。でも今回のレシピの主役がピーマンと聞いて、畑ごはんのお手伝いをしてくれるなっちゃん(小学校3年生)は困惑顔です(笑)
でも出来上がったカレーを「美味しいっ」とおかわりして食べてくれました。ピーマン嫌いのお子様にぜひどうぞ。一晩おくと、ピーマンのくせが消えて味がなじんでさらに美味しくなります。

<材 料>
ピーマン・・・4~5個
玉ねぎ・・・中玉1個
合い挽き肉・・・400g
カレールー・・・市販のものをお好みで(溶けやすいフレーク状のものがおすすめです)
トマト缶(カットしたもの・・・1缶
コンソメ・・・2つ(スティックなら2袋)
塩、胡椒・・・適宜
溶けるチーズ・・・お好みで
干しぶどう・・・お好みで
ペンネ※・・・適宜
※もちろんご飯でもロングパスタでも美味しくいただけます。

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つくり方
1.ピーマン、玉ねぎはみじん切りにします。
2.ライパンにオリーブオイルを熱し、玉ねぎを炒めます。この時、塩をパラパラとふると玉ねぎから水分が出てしっとりと炒めることができます。
3.ピーマンを加え、玉ねぎと混ざったら、挽肉も加えて炒めます。この時、挽肉が固まらないように手際よく素早く炒めましょう。
4.トマト缶を入れコンソメを加えてしばらく煮込み、味をみながら市販のカレールーを加えて味を整えていきます。
 (今回は使いませんでしたが、お好みによりここで干しぶどうを入れてさらに煮込むと、甘酸っぱさが出て隠し味になります。)
5.塩、胡椒で味を調えます。コクが欲しい場合、溶けるチーズを入れるとさらに美味しさがアップします。
6.ショートパスタやロングパスタ、もちろん、ご飯にもパンにも相性バツグンのカレーの出来上がりです。

ワンポイントアドバイス:使えます! 冷凍したミニトマト&トマト缶

今回はトマト缶(カットしたもの)を使いましたが、もちろん缶詰ではないトマトを使ってもかまいません。湯むきをするのがちょっと面倒ですが、一工夫すれば簡単に皮をむくことができます。それはトマトを冷凍室で凍らせてから水に放ってしばらく置くだけ。スルスルと皮がむけてしまいます。

レシピ2 : かぼちゃの冷たいポタージュ

夏のメニューの最初に冷たいポタージュがあると食欲が進みませんか?
たとえば前日にちょっと準備しておくだけで、ぐっと豊かなメニューになりますよ。
当日はガーッとミキサーにかけるだけて、冷たくて彩りもきれいな一品の出来上がりです。

<材 料>
かぼちゃ・・・大1/2個
玉ねぎ・・・中1/2個
コンソメ・・・2つ(スティックなら2袋)
ローリエ・・・1枚
塩、胡椒・・・適宜
牛乳または豆乳・・・適宜

<つくり方>

  1. かぼちゃは火が通りやすい大きさに切り、皮を薄くむきます(皮をむいた方が彩りがよく、滑らかに仕上がります)。
  2. 玉ねぎはザク切りにして、かぼちゃと一緒にお鍋に入れたら、ヒタヒタより少し多めに水を加えます。
  3. コンソメ、ローリエも入れたら、かぼちゃに火が通るまでコトコトと煮込みます(火の通り具合は竹串で確認します)。
  4. 火を止めて、ローリエを取り出して、冷まします(冷ますのは味がなじむためと、熱いままミキサーにかけると危険だからです)。
  5. ミキサーにかけてポタージュにします。
  6. 塩、胡椒で味を調え、牛乳または豆乳で好みの濃度に調整します。
  7. 冷蔵庫でつめたーく冷やしてポータージュの出来上がりです。

※< 4 >の段階まで支度をしたら、そのまま冷蔵庫で冷やして、食べる直前にミキサーをかけてもかまいません。
※かぼちゃだけでなく、にんじんやじゃがいもを加えてみても美味しいポタージュに仕上がります。じゃがいもの場合、長ねぎを2~3㎝加えるのがおすすめです、野菜の甘みを生かすため、なるべくシンプルな味付けにするのがポイントです。

ベランダ菜園も夏野菜真っ盛りに

畑は夏野菜の天国ですが、ベランダでもきゅうりやトマトが出来はじめてきました。朝夕に緑を眺めるだけでも、ちょっとした森林浴気分が味わえます。毎朝、葉っぱの調子や実の成り具合を確かめられるのはベランダ菜園やお庭菜園をやっている特権ですね。野鳥たちも美味しい実を求めて毎朝やって来ます。とはいえ、きゅうりもトマトもちょっと目を離すとどんどん大きくなってきて2メートルを超える“大木”になってしまいます。できれば、ホームセンターで支柱を手に入れたりして少し手間をかけながらのびのび育てたいところです。

そんなときに役に立つのが「麻ひも」。自然に帰る素材ですからベランダやお庭の雰囲気を壊さずに野菜たちをコントロールできます。たとえばトマトの場合なら、端を支柱のてっぺんに結んで、ひもの端をトマトの枝の下方に巻き付けながらもう一端を支柱のてっぺんに結びつけて枝が暴れないようにします。きゅうりもあちこちに蔓を伸ばして大きくなろうとしますから、茎を麻ひもで支柱に結びつけたりして抑えます。そうした姿はまるで野菜たちの“しつけ”のよう。ベランダやお庭を狭くしないで、野菜で盆栽気分も味わえます。こちらもぜひお試しください。